タイムカプセル - 17
剛と再会できたのはゴールデンウィークだった。
3月末に東京で始まって、急激に発展してそのまま遠距離になり、それから1か月。今回、剛が長崎まで来てくれたのだ。この1か月が本当に長くて、剛が長崎に来ると決まって以来、私は本当に首を長くして待っていた。
金曜日、仕事が終わってそのまま最終の飛行機で剛がやって来た。
長崎での再会ム思いもよらない、ちょっと不思議な感じで、私は始終ドキドキしていた。
その翌日の土曜の朝だった。
朝8時半にアパートのドアベルが、ピンポーンと甲高くなった。
誰? こんなに朝早くに。そう思ってパジャマのまま玄関に行った。ドアの覘き穴から見ると、そこに何と母が立っていた。どうして、いきなり。実家は職場から少し距離があって、私は一人暮らしだった。普段、私が実家に帰ることはあっても、家族がここに来たことはまだなかった。剛がいることもあって、びっくりしていた。どうしよう?
まだ布団の中で寝入っている剛を起こす。
「剛、起きて。」
「ん〜。」
「剛、起きて。お母さんが来ちゃった。」
「え?」
ガバッと起きる剛。相変わらずうらやましいくらいに寝起きが良い。
「お母さんがドアの前に来てるの。どうしよう?」
「どうしようって・・・。」
と相談している間に、外ではどんどんとドアを叩きながら、
「亜沙美〜、いるの〜? お母さんよ。」
と母が叫んでいた。
剛が布団から飛び起きて、服を着始めた。
母を待たせる訳にも行かず、私は玄関に行ってドアを開けた。
「亜沙美いたの? いないのかと思ったわ。いるんなら待たせないでよ。」
「ごめん。」
目ざとい母は、すぐに玄関にある剛の靴に気付いたようだった。
「誰かいるの?」
と、咄嗟に聞かれる。
「うん。友達が来てる。」
そうとしか言えなかった。
「あがらせてもらうわよ。」
母はそう言うと、私を無視して部屋に入った。
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